第24話 87

著:カイト ◆MbiMEa9Ics  時刻:22:46:43

87 :カイト ◆MbiMEa9Ics :2010/08/20(金) 22:46:43 ID:r0WQmdB7O

ある日、わが家に警察から電話があった
どうやら気付かぬうちに空き巣が入ったらしい
昼間であったので、誰も居なかったのが幸いといえば幸いだった

「お宅に入った泥棒なのですが……、ちょっと変な事を言っていたのですが」
警察に言われて、少しびくついた
何しろ片付けられない性格のせいで当時は部屋が凄かった
はっきりいって泥棒が入って荒らしていてもわからないレベル
「窓から入って、すぐに包丁が畳みに刺さっていたそうです。
不思議に思いつつ、物色していると勝手に箪笥が開き、子供の泣き声が聞こえてきたとか。
床には血が垂れていて、その先でばんばんと押し入れの襖が叩かれていたと。
子供を虐待しているのではないかと警察に自首してきて訴えているのです」
本当に我が家かと、問い質したが肯定が帰ってきたのみ
子供はいた事はいたが平日昼間で、学校に行っていたのは間違いない
結局、泥棒の勘違いということで事なきを得た
それからは家を綺麗にする努力をしているという


泥棒が見たのはなんだったのか、今もわからない